2013年9月16日

miniCP 2S化 道のりは果てしなく遠い

先日、miniCPのツインバッテリーでテールホールドに関してはそこそこ良い結果を得られました。

ツインバッテリー(メイン用に350mAh、RXとテール7mm用に200mAh)の合計550mAhで、メインモーターにHP05Sを使うと元気に3分飛ぶという目標にぎりぎりですが到達しました。

しかし、なんと言いますかもう後が無い感じです。元気とは言っても当方の能力で使える程度の元気、であって、連続フリップはできますがチクれるほどではありません。550mAhも積んでいるのでバッテリー増量方向ももう無理です。



で、せっかくRX基板と7mmブラシモーターを分離給電にしたので、もはや何の追加解像もなしに2Sバッテリーを繋ぐことができます。

上の青いのが2Sの180mAh。下のY字コネクタは1Sじゃ使い物にならない240mAhを2Sにする直列コネクタ。右側のが、JST-PHコネクタをWalkeraコネクタに変換して機体に突っ込むための変換コネクタです。
ただし普通の電池コネクタだと絶対誤接続してRX基板に繋ぐと思ったので(まあ、繋いでも大丈夫らしいのですが(笑))、オスメス逆にして、普段1S時にはESCからRX基板に電源をパススルーするのに使ってるコネクタ側に繋ぐようにしました。これならRX基板を連結してる1S設定のときは繋ぐ場所が無いからミスしません。



もちろんメインモーターには2倍の電圧が行くので、全力全開でPWMを突っ込んだら2倍の電流が流れて2倍の速度で回転してモーターか配線がダメになると思いますが、スロットル調整で半分ちょいまでの範囲で使えばそう違いは無い…かな? と思って試しました。

が、もちろん一発で燃やす可能性もあるので高価なHP05は外してC05XLとC05Mで試しました。


結果

  • ものすごいバカっパワー。モーターの熱劣化を気にしなければいくらでもパワーが出せます!
  • テールが弱い。回転リミットを上げていくとテール負け方向にぐらぐらして、軽いピッチポンプでくるっと反転してこちらに突進してくる。
  • C05Mに本当に全力全開で2倍突っ込んでみたら、ものすごい回転数の音が聞こえたけど、ホバ中に何もしてないのにぐらっと傾いてクラッシュ。ジャイロかリンケージ、サーボのどこかが正常動作してない感じ。

3番目のホバ破綻は、さすがに機体設計の限界というものがあるので無理に挑まないことにします。つまり3番目の問題が出ない程度の回転数で、2番目のテール負け問題と戦うという結局1Sのときと同じコース…


ちなみに現時点でテストに使っているメインモーターは、C05Mが11500kV、C05XLが10800kV、HP05Sが14000kVです。

メーカー純正2SのmCPX-BLのメインモーターが6700kV、テールが8000kVくらいだそうですから、やはりメインはスロットル半分ちょいまでに抑えるべきでしょう。



問題はテール側ですが、7mmでとにかく負けているということは、8mmや8.5mmモーターに行くか、ブラシレステールに行くかです。

ただ、現状でテールモーターはほとんど無負荷回転数に近いところまで回っている感じがあるので、大径ローターを探してこないとモーターのトルクアップをしても効果は無いでしょう。

せっかく機体が1Sと2S両対応という変な姿になっているので、テールも2S供給ができるブラシレスにすることにしました。

手持ちのテールモーターは3つ、HP03T-9000kVと、HobbykingのHextronik 7700kVモーター、もう少し高級な12000kVモーターです。
左がHP03T、右上がHextronikの$9
下がホビキン12000kV
1Sで回すなら間違いなく12000kVなんですが、2Sとなると他の2つの方が無理せず回せそうです。1mmシャフト用のローターが2つあったので、素直に回転の低い2つを試しました。

せっかくdoubl ESCも持っていますが、あれはテール側にレギュレータが入ってなくて2S比対応なので仕方なくESCを2つ積みます。テールモーターのPWM信号は基板の下端に見えてるので基板を機体から外さなくてもハンダ付けできました!

現状ではRXのためにツインバッテリーにする必要があるので子持ちシシャモのごとく腹が膨れて離着陸におおいに支障があります。

バッテリー込みの体重は65g! なんかもう100サイズやめたら、というくらいメタボです。


結果

・・・つーか結果どころではないです。難しすぎる!
HP03Tで試す限り、どうやっても2Sで無難に飛びそうな設定が見つかりませんでした。

今までnobさんのページの奮闘記を見て、ほえーそうなのかー、とポテチをボリボリ食べながら余裕ぶっこいていたのですが、やってみると本当に難しいです。


突然ですが必読文献:nobさんのブラシレステール記事抜粋
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/01/mini-cp-2s_22.html
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/02/mini-cp-2s.html
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/03/mini-cp.html
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/06/mini-cp_23.html
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/06/blheli_24.html
http://nob-heli.blogspot.jp/2013/08/blhelidemagcompensation.html


そして本日の次点での試行錯誤記録
  1. PWM FrequencyをLowにしてブレーキ無しにすると、基本テールが勝ちすぎる。
    ブラシモーターのときを思い出すとわかりますが、スロットルを0に下げない限り、推進力が必要ないときでもRX基板はテールを少し回転させています。もちろんピックアップ時の反応を良くするためだと思います。
    しかし2Sでパワーアップしてしまうと、この微小回転ですら軽量ホバ時やピッチを抜いたときの負荷減少に対応しきれずテール勝ち方向にくるくる回ってしまうようです。

    BLHeli側にもテールのアイドル回転数という概念はあるんですが、この場合RX基板から弱PWMが来ちゃうのでBLHeliのアイドル回転をいくら下げても効果がありません。
  2. ならば、PWM FrequencyをDamped Lightにして、その下のブレーキ設定Damping Forceをいろいろ上げてみる

    すると、なんとフライト中ですら負荷が下がるとテールがぴたっぴたっととまります! そこまで頼んでないよ!

    その後は再始動するかどうかで運命が決まりますんで、確実に再起動できるテールモーターならくるっと90度とか180度回るだけで済みますが、完全停止からの始動が100%じゃないモーターの場合はテールが止まったままスーパー64のように墜落することになります。これがnobさんの言う強敵クルクルパー病なんですね…


  3. ストールを防ぐには、スロットル変化レートを下げるか、モータータイミングをHigh側にするか、Demag Compensationを上げてみる

    が、ウチの環境ではどれも効果がありませんでした。Motor Timingを上げるとむしろ始動性が落ちて、一度停止したら100%再始動せずくるくるパー確定。
  4. 仕方ないので、モーターをHextronik 7700kVの方にしたら、始動性が非常に良くなったので墜落しにくくなった。あと全体的に推力が減ったので、ホバ状態でテールが常時勝つことは無くなった。けどやっぱりブレーキ無しだとピッチを抜いたときにテール勝ち方向にぐるっと回っちゃいます。
  5. ブレーキありにして、なぜか、Motor Gainを下げたら停止しにくくなった。なじぇ…?  ←今ココ

というわけで、ブラシレステールは強敵です。

何をいじってもモーター停止が防げないのも納得いかないですが、最弱状態で(たとえ左ラダー入れっぱなしでも)テールが勝ってしまうというのも問題外です。故意にテールローターをしょぼくして推力を全体的に落とせば対応できるかもしれませんが、なんかそれも嫌…


ソフト的に、テールへのPWM入力を一定レベル差し引くオフセット機能が欲しいなーという気もしてきました。
しかしまだまだソフトに手を出すには早いですね。挙動が納得いかないパラメータがひとつも無くなってからソフト改造を考えるべきです。

4 件のコメント:

  1. Takano様
    2S化への道は、一旦踏み入れると迷宮でなかなか抜け出せません。
    お会いしたことないですが、私が思うにTakanoさんの性格では途中放棄はなさそうなので悩み続けること間違いなしです!

    ところでメインの回転数はいくらでしょうか?
    私はこんなことも経験しました。(2Sとは直接関係ないですが)

    http://nob-heli.blogspot.jp/2012/11/mini-cp_20.html

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  2. nobさま! 遠いnobさんの背中を追いかけて迷宮への第一歩を踏み出しました。
    性格と言いますか、フライト技術をいくら頑張ってもたいしたウデになるとは思えないので、せめてセットアップ方面は納得するまで簡単には諦められないですねー。。

    平日は測定もままらないので回転数わかっていませんが、音を聞く限りは1Sのときと同じくらい低いところで調整しています。たぶん5000くらいだと思います。

    モーターの出力(W)が仮に一定だとすると、出力=回転数×トルクなので、回転数が高い領域ほど同じパワーをかけてもトルクは小さい値にしかならない、て事情がありますね。
    車のエンジン出力なんかで、スタート時はホイールスピンできますが高速巡航時にアクセル全開にしてもタイヤは滑らないのと同じです。
    スロットル開度は一定で、ピニオンの歯数で回転数を調整してるときなんかはこの方針が役に立つと思います。

    けど、今の場合パワー一定ではなくて、スロットル制限を緩和して高回転にしていくので、高回転時の状況ほどパワーもトルクも出てくる可能性があってなんとも言えませんけどね!

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    1. Takano様
      ヘリは昔から設定7割、腕3割なんて言われてますから設定を制すれば腕も7割分は自動的に上がる?
      しかし、それだけ飛ばしやすいヘリを作るのは難しいということでしょうね。

      5000回転は微妙ですね。私の感覚では不安定領域という感じです。ってまったく理屈は分かってないのですが。

      ガバナー(BLHELI)制御ですよね?
      一度ガバナーOFFモードでスロットルカーブ50%フラットで飛ばしてみてはいかがでしょう?
      ガバナー切って安定する場合はメインモーター側の回転数や設定に問題がありそうです。

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    2. はい。ガバナーありにしています。
      平日なのでろくにテストできていませんが、スロットルを75%くらいまで上げて(1Sで言うところの15000kV相当くらい)部屋ホバさせたら、かなり良い感じにテール押さえてくれました。天井から下に落として全力浮上かけるときなんかは余裕でテールがびたっと止まってますね。これは1Sの7mmモーターではできなかったことだと思います。

      ただテールESCのゲインを下げてるせいか、ホバから軽いピッチポンプをきゅっとかけるみたいな急速な変化には一瞬出遅れてテールが右にずれちゃいます。テールの回転を上げる側だけはもっと反応良くしないといけないようです…

      ブラシモーター時と違って常時テールワグが左右にぶるぶるとあります。メインのガバナーをONにしてると、以前シリアルモニタで見たいただいたときみたいにガバナーOFFと比べて明らかに回転数の細かい上下動が増えるのでそれも関係してるかもしれませんね。

      まともに飛んでればテールワグくらい許せちゃいますが、ガバナーOFF時の反応とも比べてみます。

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